長屋通りにゃ 華のようにパッと咲く ばんから傘 俄に雨かい? 風鈴 下駄の音 跳ねてカランコロン 七つ下がりの雨と道楽は なんとやらかんとやら 長屋通りにゃ 鶯の鳴く花街が或るの 暗渠に沿って それはそれは見事な枝垂れ柳 お猪口 ちょこちょこ 女にうつつ抜かす男たち 瞞し、冷やかし、およし、 如何さま、明からさま、ざまぁ 神さま、仏さま、旦那さま、 さぁさ、さぁさ、おあがんなさい! 晴れや化、艶や化、そら、よゐよゐ、よゐなっせ 白粉、紅ひいて、別人になりなっせ あたしゃ、ゑゐゑん、可憐、そう、華咲か娘よ 長屋通りにゃ 号外より速い 噂が走る 色恋 もつれ 借金 あれあれ お気をつけあ~れ 隣の隣の隣んちまで なんもかんも筒抜け 二進も、三進も、天で、 行きゃしねぇな、ったくちきしょう 分けまえ、建てまえ、 おいら、また割食っちまったみたい 瞞し、冷やかし、およし、 如何さま、明からさま、ざまぁ 神さま、仏さま、このざま、 ざま、ざまぁ、黙らっしゃい! 晴れや化、艶や化、そら、よゐよゐ、よゐなっせ 唄えや、をどれや、おざしき、かんざし あたしゃ、ゑゐゑん、枯れん、そう、華咲か娘 胸のうちなんざぁ、無闇矢鱈、見せるもんじゃない 野暮だねぇ、あんた、此処ぞって時まで、 そっと仕舞っておきな 晴れや化、艶や化、そら、よゐよゐ、よゐなっせ 白粉、紅ひいて、別人になりなっせ 晴れや化、艶や化、そら、よゐよゐ、よゐなっせ 唄えや、をどれや、おざしき、かんざし 御託並べたって、そう、 しみったれんじゃないよ、そうだろう? あたしゃ、ゑゐゑん、可憐、華咲か娘よ