向かう先に ひとつひとつ思い出を 残していくことのこわさが 邪魔をして足取りが重い もう掠れてゆく ひとつふたつと お菓子の指輪をはめていく 細やかな記憶はね大切にしている割 に 「わかるよ」 と言ってまとめられたって 心が揺るがなくて 年下の君になら 解るはずがないのにな 先手を打って魔法解いたって 心休まらなくて 微睡んだままで、いさせて ベランダ付きの真剣なかぞくごっこ これはあなたに向けたほんきの挑戦 状 振り返る思い出が苦くてたまらない けれど 今は明日のことだけで十分 ひとつ、 探さないで ふたつ、 紛わないでね 「明日」 に向かうためのなみだは 流さないでね ベランダ付きの真剣なかぞくごっこ これはあなたに向けたほんきの挑戦 状 振り返る思い出が 苦くてたまらないけれど 今は明日のことだけで十分 私の声とあなたの声 交じり合わなかったこと それはいつでも思い出して笑うこと 私の声と交差する恋で みつけられなかったの それはいつかの 叶えられなかったこと