おかえりを言おう。 出会い方を掘り起こすには それなりの月日が経った。 思えば、おぼこい背伸びだった。 自炊をしないあなたの 料理はやけに凝っていて 笑いました。 性格がよく表れています。 潔癖な味付けに 愛が隠れていないよ。 お寝みで一日が終わること。 どんなに素敵なことでしょう。 夜通し話すのも、 寝ているのと変わらない相槌も、 いつか特別じゃなくなるのが それはそれで、楽しみです。 嘘を吐くのが下手。 気遣いの豊富さ。 そういえば、上手な嘘もあった。 サプライズからのプロポーズ。 じゃあ、私からもひとつ。 週末は、あえて言葉を借りるなら 「良いデート」を 組み立てましょう。 桜に逸っているあなたを もう一度見たっていいんだよ。 今度こそ浴衣を着て 同じ家に帰ろう。 愛し損ねた、 あなた以外の誰かに機嫌を損ねた、 そんな過去も聞いてくれた。 聞きそびれたことを 丁寧に踏みながら 歩幅を微調節する私たちです。 もはや原型のないあだ名。 皺の増えていく掌、 緩くなった指輪。 そして、どれもこれも守りたいのは 我侭じゃなくて、 恣(ほしいまま)でして、 羨ましいのは、 あなたのその素直さ。 変わらないでいてほしいのは、 そのわかりやすさ。 心から笑うあなたに、 私がよく似合うよ。 私が居ることを見ていてね。 おやすみ。