君の家しか知らない 君と歩いた道しか知らない あの春も少しずつ、色褪せてく。 悪い夢を見ていた。 うなされて起きた。 月も出てない静かな夜に。 冷蔵庫の灯りで鍵を探した。 不安になって階段を 駆け降りて行く。 正解とか、不正解とか。 緩やかに沈む海の中で、 幸せとか、わかんなくなってる。 君の家しか知らない、 君と歩いた道しか知らない あの街も少しずつ、年老いてく。 いつだって考えすぎて落ち込むんだ この手もどうせ離すんでしょ、 幸せを怖がってしまった。 8月31日に全てをやっていた あの頃から ひとつも変わらず 大人になっていく。 私は逃げてばっかりだし、 頭が悪い振りをする。 虚しくて空っぽ、それだけ。 君の家しか知らない、 君と歩いた道しか知らない あの部屋も少しずつ、年老いてく。 いつだって考えすぎて落ち込むんだ この手もどうせ離すんでしょ、 背中向けて寝る君の事… 何かをなくさないように ぎゅっと握ったつもりが いつのまになくなっている 欲張りすぎたかな、 「今なにしてんだろ…」 君の家しか知らない 君と歩いた道しか知らない あの街も少しずつ、年老いてく。 いつだって考えすぎて落ち込むんだ この手もどうせ離すんでしょ、 幸せを怖がっている。 青く静かな生活の中で 柔らかな温もりを求めて 荷が重いから歩くのをやめたくて、 やめたらもっと重くなる気がして やめられないままで。