薄れゆく記憶の中で 突然思い出したように おばあちゃん 昔よく言ってたみたいに 「今日は泊まって行くの?」と 私に聞いてみた後に 「隣の部屋に 布団を敷いたから」と 言って笑った いつも私をさすった手の感触 私は覚えてる いいよ名前を忘れたくらい 私が覚えてる 「何処か行きたいとこはない?」 そう尋ねた私に空を 見ながら言った 「どこもないよ もう、どこにも行かないよ」 たくさん行った 思い出の場所たち 私は覚えてる 空を見ながら 探していたんだね おじいちゃんのことを 薄れゆく記憶の中で 突然思い出したように おじいちゃんはそう言って また空を見上げてた おばあちゃん会えたかな ずっと逢いたかったんだよね