Track by五輪 真弓
とぼとぼと ひきずるような足どりで 女のかげがゆれている 蒼い光の街燈の下 これからはどこへゆく 帰る家はあるけれど 抱きしめて抱きしめて くれる人はない ころころと ころがってゆく口紅を 誰かのかげが追いかけた 蒼い光の街燈の下 そのままにしておいて 彼の好きな色だから 今 愛のぬけがらは 捨ててしまいたい ふりむけば 過去という名の影ひとつ 女のかげが遠ざかる 夜風に散る花びらのように 未練など捨てました あのあまりに寂しげな 夜更け道うつしだす 蒼い街燈の下に