凪はそっと 花びらを運ぶように静かにうねる さようならの言葉だけ 喉に刺さって抜けなくなる 幼い頃の遠い記憶 同じスピードで あの坂道を僕の手を引いて 歩いてくれていた この便りが届いたら どんな顔をしてくれるだろう ありがとうじゃ足りないけど あなたに教わった言葉だよ 夏が来るたび思い出す あの日のこと あの坂道も今は一人で 歩いていけるよ 気がつけば僕が追い越してたんだ 一番近くて遠い場所だった 寂しさは募って水面に映った顔 微笑みをどうか 微笑みをどうか 僕のまんまで歩けるかな 僕のまんまで笑えるかな 僕のまんまで歌ってみるから 僕のまんまで逢いに行くから 微笑みをどうか 凪はそっと花びらを運ぶように