夜桜舞い散る 春なのに ふたりの夢よ いつまで かくれんぼ あなたの傍に いるだけで こんなに幸福と 背中(せな)に甘える いとおしさ 泣かすやつだよ おまえってやつは つめたい世間の 無情より 骨身にしみる おまえのやつれ顔 あなたと生きて 行けるなら 苦労も愉しいと おれを気づかう 片えくぼ 可愛いやつだよ おまえってやつは ふたりを掠めて はらはらと 散りゆく春よ 不幸(かなしみ)つれて行け わかれる時は 死ぬ時よ おぼえていてよねと 小指からめる 泣き笑顔 ばかなやつだよ おまえってやつは