午後になって太陽が 濡れた頰を乾かして 静かに燃える日々の 頼りない輪郭をなぞった そこにただあるだけで そのままぎゅっと引き寄せて わけもなく抱きしめて 事切れるまで モノクロの葬列を 見送った町外れの 丘からは鈍色に 立ち上る悲しみが 見えたんだ そばにただいるだけで 涙がそっと流れ落ちて 祈る前に抱きしめて 朽ち果てるまで 血の味のしない僕らの魂 たぐり寄せた手が 震えていたんだ 寂しくなったよ 愛おしく思ったよ また 嗚呼... そこにただあるだけで そのままぎゅっと引き寄せて わけもなく抱きしめて いつの日か事切れて 朽ち果てるまで