人間にしておくには もったいないほどの人間 になる 必要もないのに 上ばかり見て歩いていると ひっくり返された カブトムシのように進まない 風がゆく 鳥が追いかける いつの間にか極楽の 中に生きて一体 なにが欲しいんだろう 長いこと上ばかり見て 足があることすら忘れていたよ もったいない話だ 本当に 恋愛をするためには 絶対不可欠な筋肉 があり 内容もないのに 震わせているといざそのときに くっきり浮きあがる 炙り出しのように焦げている 後ろから 君が駆けつける 知らんぷりの青空に 犬が吠える一体 なにをしてたんだろう 長いことここに居すぎて 君がいることすら忘れていたよ もったいない話だ 本当に