<夜の蝉 唄:金田たつえ> <詞:萩原たかし 曲:花笠薫> あられなく 胸をふるわせ 夜鳴く蝉は 誰に焦がれて 泣くのでしょうか 好きで別れた あなたに逢えた この橋を 渡れたら 棄てて悔いない ああ迷い川 好きだよと 拒むすべなく さしだす傘に 耳を染めても 不埒でしょうか まわり舞台の 道行きならば 赦される 恋路でも 他人は指さす ああ罪の川 狂おしく 命しぼって 夜鳴く蝉は 何処で未練を 消すのでしょうか 息を殺して くるめく闇に うたかたの 肌(み)を焦がす 生きる縁の ああ幻想(ゆめ)の川