頭の奥の方から 誰かが傷跡を埋めていく 少し怖くなった それもいつかは忘れていくだろうか そんな事を思っていた ねえ どこにも無いよと嘆く前に 僕の目を見てよ いつかどこかでまた会えるといいな そんな事を思っていた ねえ もう君のいない街にも もう春の風が吹いた そう そっと瞼に落ちる花のように このまま世界が終わる夜も 痛みさえ失くしたくない ねえ 今日も闇の底から君を繋ぐ声が 握った手を高く掲げている 何もかもそこから 誇りに塗れた正しさだけを 両腕に抱えて 君は街を発った 空の青さも 伝えたい言葉も 今はもうわかっていた 「もう二度と離さないから」 そう見つめ合えたら良かった 僕はただ あのまま 君と希望の隅で 出会った日の眩しさが ねえ 今日も脈を打つから 長く揺れる影が この歌が 遠く続いていく 何もかもそこから ちゃんと見えるかい ここだよ 今日も旗を振り上げている いつか教えて 君にはそれが救いだったの? このまま世界が終わる夜も 痛みさえ失くしたくない ねえ 君がふっと笑うから 涙が溢れ出すの 祈るように空を見上げている 何もかも 何もかもそこから 生きる僕を見てよ それだけで間違いじゃない ねえ そう信じていけるから 君を繋ぐ声が 握った手を高く掲げている 何もかもそこから