花が好きだった 好きだったから たくさんの花の名前を覚えた いつかは自分も こんな綺麗な花を咲かせたいと たくさんの花の種を集めた 星が好きだった 好きだったから たくさんの星の名前を覚えた いつかは自分も 夜空に星を飾ってみたいと たくさんの小さな星をみがいた そして 時々やってくる 終わらない夜に 心が救われない夜に 何も見つからない 見上げた空に問う 種は風に乗ったのか どこかで花を咲かせたのか 星は小さくても どこかで瞬いているのか 自分ではわからない 見えない 聞こえない 何もない夜に 居場所を求めて あてもなく彷徨う私に 「あなた」の声が 小さく聞こえた それはとても 遠くて 小さくて でも とても 優しくて 暖かくて 「ここに居ていいよ」と 小さい花が揺れた気がした 小さい星が 瞬いた気がした 私を救ってくれたのは 世界でたった1人しかいない 「あなた」です でも ごめんね 私があなたに 心を伝える事ができる言葉は 誰もが知っていて 何度も使われてきた ありふれたこの言葉 出会ってくれて「ありがとう」 見つけてくれて「ありがとう」