まわる花びら 透けて消えてく 雨の隙間を抜ける風に 触れることなく 今日は終わる 春色の花びらが 狭い部屋の片隅 柔らかく染めた日を思い出してる 晴れた空の夢に 寂しくなって 目を閉じたまま手を伸ばし 軋む窓を開けて 陽の当たる 濡れた世界に 手が触れた 枯れた花束 風に崩れて くすんだ硝子越しじゃ 見えなかった光は 私のため息さえ色づけていく 晴れた空の夢に 寂しくなって 目を閉じたまま手を伸ばし 褪せた花を抱いて さよならも言えないままの 夜を渡って 晴れた空の向こう 青く澄む 新しい日を抱きしめて 軋むドアを閉めて あの夜の 私のままで 歩き出す