君の涙をはじめて見たとき 走り去る君の背中を追いかけたんだ 廊下の隅っこ うずくまった君を 慰めたいけど言葉が見つからない いつもの素敵な笑顔が見たくて カバンのポケットからそれを取り出した ストロベリーのソフトキャンディ 「はい」って君に差し出した 涙交じりにはにかんで 君は一粒受け取った 包み紙を開けたら 甘酸っぱい匂いがした 僕は本当の気持ちにブレーキかけた 少し落ち着き取り戻した君に 「どうしたの?」って聞くけど、はぐらかされる でもね、なんとなく分かってしまうんだ 君には泣くほど大事な誰かがいる 君を傷つけるその人なんかより 絶対僕の方が君を好きなのにね ストロベリーのソフトキャンディ もう一粒を取り出した 口塞ぐためそれを噛んで 余計な事言わぬように 今本当の気持ち 言うのは卑怯な気がして 奥歯に何か挟まったように話した あれからただ時は過ぎて ストロベリーのソフトキャンディ 「はい」って君に手渡した あのとき君の手を掴んで どこかへ連れて行ってたら 今頃もっと君の近くにいられてたのかな だけど優しいだけじゃその先行き止まり ストロベリーのソフトキャンディ ひとつカバンに残ってた 僕があの日かけてしまった 急ブレーキの跡のように 包み紙を開けたら 甘酸っぱい匂いがした 胸を締め付けるようなあのとき感じた気持ち 呼び覚まされるんだ ストロベリー・ソフトキャンディ