なまぬるい波を立たせては フェンス越し君の影を コバルトブルーの泡でひたして すれ違ったゆらめきが なぜか懐かしく思えて 空疎な午後の風 口ずさむ ふやけた肌にはりついた 枯れ葉が舞うプールサイドで 聞かせてくれた歌を 今も思い出している ほんの少しでいいから 私は甘い炭酸で 君がみせなかった表情の理由を 知ることができるのなら 弾けよう*innocent ほんの少しでいいから 私は細い灯火で 君が背をむけていったあとを たどることができるのなら 導いて*innocent 募る瞬き抱く滔々と それでもあの連星のように きえないで光り続けていたいから 覚めない昨日抜け出して 視線の先探していたんだ ふさいだ耳をそっと なでる君の声と ほんの少し目を閉じて 指先がふれあった 何も言わずにただ過ぎ去る微熱を ほどけないよう 結んでいる 君の頬にふれた 誰もいない道の途中 映る瞳に想う 君が落としていった影の 輪郭をなぞってみる 眠る夜を抱いて 見慣れない景色 季節の間 あの日の私 俯いてた日々に 出会ってしまった その真っ直ぐな目に 惹かれていた 影が揺れだした "捲るページ 幽かに 立ち昇るどこからか ほつれて 止まった 波の音 佇む 君と線 繋いで" ふやけた肌にはりついた 枯れ葉が舞うプールサイドで 重なる等身ゆらめく ただよう泡になって ほんの少しでいいから 私は甘い炭酸で 君がみせなかった表情の理由を 知ることができるのなら 弾けよう*innocent ほんの少しでいいから 私は細い灯火で 君が背をむけていったあとを たどることができるのなら 導いて*innocent