人目を気にして来たイルカショー 君はサングラスと ハットをつけたまま 「可愛いけれど淘汰されるわ 時代が合わなくなるからよ」 ディナーで食べたラムのステーキ 君は野菜を全て残した 「美味しいけれど代わりがでるわ 時代が合わなくなるからよ」 冷たい声と裏腹に 君は拒んだ事がない 禍々しい言葉を飲み込んで 僕は君に顔を埋める 好きだけど在ってはいけない 制限の中で失っていくもの 僕らはきっと会ってはいけない 制限の中で守られたもの 拒める程高貴じゃない 君が消えるまで僕はずっと レイトショー暗がりで指を絡める 物議を醸した問題作 「刺激的だけど規制されるわ 時代が合わなくなるからよ」 いつの日からか僕は 君の矛盾を指摘しない 僕に少しも利点がないから 「そうだね」とまた僕は微笑む 好きだけど想ってはいけない この情熱が奪い去っていったもの 好きだから僕はいてはいけない この諦めが守ってくれたもの 壊れるほど繊細じゃない 君のように壊れられたらどんなに 愛しさが憎しみに変わり 尊敬が軽蔑に変わっていっても なのにまだ胸を締め付ける 端から知らなきゃ良かったんだ この禁断の果実 好きだけど在ってはいけない 制限の中で失っていくもの 僕らはきっと会ってはいけない 制限の中で守られたもの 拒める程高貴じゃない 君が消えるまで僕はずっと