季節の香りに慰めが混じり 誰かの温もりに触れたくなる頃 枯れた木立の薬指が 私の恋人になる 想い溢れるたびに強く 握りしめて突き刺さる 不気味なほど雲が泳いでいた 鉄格子の霊園に迷う風 振り向き様 鈍く光っていた 真珠の輝きを ぼんやり思い出す 季節の香りに煌きが混じり 誰かの温もりに触れたくなる頃 忘れられない日々の影が 記憶の亡霊になる 今やどんなに君のことを 愛していたか思い知る 掘り起こし嗚咽するその度に 悔い改めるその度に 剥がれ落ちる面の皮で 大地を埋め尽くしそう もう何度も後悔しながら 泥だらけの指で涙を拭いた 奇跡と呼べるものはあの頃そのもの もう二度と訪れぬ幸せと悟るほど 忘れられない想いだけが この世の拠り所になる サナギみたいに鬱ぎ込んで 少しばかり救われる 季節の香りに慰めが混じり 誰かの温もりに触れたくなる頃 忘れられない人の影を 時を超えて追いかける 例えどんなに君が遠く 離れていると知っていても