眩い光が彩る街並みを 独り俯き彷徨う ポケットにしまった両手は 冷え切ってしまっている しがみついても振りほどかれる 淡い記憶をなぞって 思い出辿るように 歩みを進めていた 君の頬が赤らむ 触れた指を見つめながら 「寒いね」なんて呟きながら 強く握った温もりを思い出して 粉雪よこのまま僕のことを 真っ白く塗り潰してくれないか 何もかも 忘れてしまえたらいいのにな いつまでも 君の笑顔が離れてくれない まるで呪いのように 消えてくれない 手を繋ぎ歩いた公園 木陰にあったベンチも 今はもう過ぎ去った日々を思い出す 欠片 ふと右に視線を下げても虚しいだけ ただ君が恋しくて 降り積もる雪は僕の心を 真っ白く塗り潰してくれますか どれもこれも 忘れられない記憶ばかりが 邪魔をして 何処にいても何をしても寂しさが 消えない 満たされないんだ どうして? 粉雪はなぜ君のことまでも 真っ白く包み込んでしまったの 何一つ忘れたくはない幸せを 僕はまだ 君が好きで 今も好きで 大好きなんだ ‘‘恋 ’’という呪いにかけられたまま 僕は夢を見る 忘れてしまおう