Track bykent watari
黄昏た街は追い求めていた憧景 遠く鐘の音足元が溶けていく ふと振り返れば見覚えのない光景 山鳥が鳴いてほろほろと ほろほろと 霞の向こうで 「ほら、手の鳴る方へ」 そう誰かが呼んでいたような 声を探していた 立ち尽くしたぼくらを 魚たちが見ていた 繭糸を手繰る行くあてのない道程 山鳥が鳴いて引き返すこともなく 「夜明けの前に、少し眠ろうか」 声を探していた いま見ている全てが 胡蝶の夢だとしても 声を探していた 答えを知ったぼくらを 魚たちが見ていた