忘れたいと思うほど それがずっと叶わないこと ひねくれ生物だ 使いづらいな人間は 私は泳いでる コンクリートが作った 浅い酸性のプールで泳いでいる 前にもあった気がした ころんころん おむすびを落としてしまうのは いつだって坂の上だ 昔からそうだった 抱えきれる記憶の量は 高が知れていることだろう 悲しいことばかり覚えているのは 人間のポリシーなのかい? 悲しいで土層を創っている 私がいる 私が歩いている? 時間が歩いている? 次第に雨は止む 時間は歩いてる 人間の良い所は 忘れられることだろう 要らないものだけ忘れてくれ 何が残るのだろう 飽きず集めていた 記憶の断捨離は 一つの生存機能 悲しいことばかり覚えているのは 私の故障だろうか 要らないものばかり残っている 開いているファイルがゴミ 箱に捨てられないように 好きなおかずだけがお弁当箱に 残るように 少し違うかもしれないけど 抱えきれる記憶の量は 高が知れていることだろう なのに悲しいことばかり覚えている まるで悲しみたいみたいだ きっとそうだろう いつだって人間は思い出して悲しむ 後ろを向いて前に歩いているのだ 初めから後ろ向きなんだ 思い出ってそうなんだ 大事にしてみるよ