拝啓 ナナシノゴンベエ あてどない日記のような春です Freshnessを失ったボールペン 汚い字で書く アレ なんだっけね? そらに「・・・」 イメージなきイメージを手繰り 寄せて Hey 出会い頭に抱きしめたのなら 名の知らぬ花も歌いだしそうさ トゥルットゥ…… 指すり抜けてく 影絵 言葉のふりがちょっとできるだけ トゥルットゥ…… わずかな声でもいい 聞かせてほしい 祝福の水飛沫 春は深い ねむりのなかで ひかりをあみ 静かに微笑んでる 裸足のあなたは つま先にふれる花びらが まだ つめたいことに 気づいているのかな まっしろに 濡れてる便箋 人間 to 人間 その間隙を埋めるメッセージ ポストを覗き込むたび 喪失の音が鳴り響くたび 街を渡り 鳥のように 意味 うつろうときに 抗えぬ ふたり トゥルットゥ…… 途方に 暮れたくちびるのカーヴをなぞる 今日の日に溺れていく トゥルットゥ…… かなしみとすれ違うように よろこびの手を握るように 春は若い 愁いのなかで ひかりをうつす 鏡を見つめてる 裸のわたしは やわらかな理想をうたう シのひだひだから 小さな息吹をもらい 朝を待っているわ 春は深い ねむりのなかで ひかりをあみ 静かに微笑んでる 裸足のあなたは つま先にふれる花びらが まだ つめたいことに 気づいているのかな