「さんかく、さんかく~。 こんどはジェットエンジンのついた 飛行機作るんだ~」 「お、三角」 「じいちゃん!」 「新作公演の収録ビデオ もらってきたぞ」 「やったー!」 「今度の話は海賊もんだ。 ほら見ろ。荒くれ者が出てきたろう あの一番でっかい帽子を 被ってるのが船長だ。 …ふっ、相変わらず 舞台観てるときだけは静かだな、 お前は」 あったかくて優しい じいちゃんの声、 じいちゃんの温もり 大きなその腕が 大好きで大好きで オレ、大好きだった もう一度会いたいよ 思い出の中だけでも オレの大切な じいちゃん 「三角、演劇は面白いぞ。 お前もいつかやってみろ。 いいか。そのときは…」