小さな出窓から ふきぬける潮風 嵐が通り過ぎ 人影は見えない 冷えた身体を片手で抱き寄せ 扉を閉めて あなたはほほえむ だけど今は海を見ていたい あなたの優しさ感じても それ以上いらだちがある よせてはひいてく愛にとまどい ひいては よせる愛につかれて 愛につかれて もう二度と同じ海を 見ることのないふたり 遠くの町並みにしのびよる夕暮れ 恋しいぬくもりを もとめるだけつらい すれちがう日々を かさねるたびに 目をふせてきた 不安と淋しさ そうね ふたりできずいた砂の城 波に近くても遠くても はかなく くずれてしまう よせては ひいてく愛にとまどい ひいては よせる愛につかれて 愛につかれて もう二度と帰らぬ日々は 流れの中に消えてしまうの