ただひとりきり地下のホームから 見えない壁の向こう側へ 湿気った場所はネズミが彷徨く そこらに散らばる枯れ尾花よ 旅に出る気がまるで無さそうな 蛍光灯に群れる羽音 真夜中のまま時が過ぎていく 響く足音と白い吐息 光は一筆の点描の灰色 何かに追われて何時しか急ぎすぎて いた 涙を流せたときも無かった 全て受け入れたなら良かったかな 嗚呼、そればかり 騒めきのあとで ゆらり空気が揺れて 光は一筆の点描の灰色 何かに追われて何時しか急ぎすぎて いた 涙を流せたときも無かった 全て受けいれたなら良かったかな 嗚呼、そればかり かすかに震えて 音が切り裂いて 光が溢れて 命が流れて 騒めきのあとで ゆらり空気が揺れて