幻想曲第一番嬰ハ短調『旋律泥棒』

歌詞

静寂は容赦なく 今日も私を脅す 耳元でさんざめく 価値無し 迷子の歌 聴こえるのは脈拍 不穏な焦燥の悲鳴 未だ答え出せない 自我の問いかけ 「私が私である根拠?」 証明できない非常事態 誰も揺さぶれないのなら アイデンティティも個性も 悉く ゴミクズね 幼き日のあの衝動 走れ 走れ 走れ その調べは 鐘のように 強く胸を打ち付ける あなたの音をくださいな 盗め 盗め 盗み纏えば 拍手喝采 晴れ舞台で 愛される"ワタシ"になる 静寂を切り裂いた 5度が私を殺す 輪郭の無い闇を 隠して 迷子の歌 重なる望郷の響き 駆け巡るリフレイン 掠め取った旋律で 自我と偽るレプリカね 廻り堕ちる世界で 何者にもなれずに 聴き手のいない歌を 無限に作り続ける もしもここで あの日心震えた音 鳴らせたなら あなたになれたなら… "ソレ"が欲しい "ソレ"があれば 愛されるでしょう 幼き日のあの衝動 走れ 走れ 走れ そのリズムは 鐘のように 深く胸に喰らい付く あなたの音をくださいな 盗め 盗め 盗み纏えば 拍手喝采 晴れ舞台で 憧れた"ワタシ"として生きる 大嫌いな私は死んだ 遠く 遠く 遠く 薄れていく 壊れていく 記憶悼む鎮魂歌[レクイエム] 呆れるほどくださいな 奪え 奪え 奪ってでも 生きた証 残したくて 奏でる嬰ハ短調 "アナタ"を纏うの 所詮、偽物 身元なき幻想曲[ファンタジア]