空が濁り出す 生まれた町思い出す 吐いた息の白さを その温かさを 若気の至りだとか さよならした友とか たくさん通り過ぎた ところで今どこだったっけ 雨が頬伝い 何故か君を思い出す 一人分の傘の中 濡らした右肩 ほつれた赤いマフラー 切なさまでフルカラー それも続く歴史のほんの一部だと 戻れずに誰も進んでいくんだろう ねえ 僕らが過ごした時間思うだけで 数え切れないな ねえ 小さな痛みがあといくつあるかな 根を張るビルを 這うような人の波を なるべく急ぎ足で通り過ぎながら 誰も彼も きっといつのまに たぶん変わってきたんだろう 一切の後悔を 捨ててしまえたらいいのに いいや そんな妄想はもう ねえ 僕らが過ごした時間思うだけで 数え切れないな ねえ 小さな痛みがあといくつあるかな ねえ 僕らが過ごした時間想うだけで あの頃のように ねえ どうかな 笑えるかな 笑ってるかな ねえ、どうか