結局ここに戻って来る だれも夢を見れない場所 見渡しても足元には「今」しかない 散らばったそれを拾い集めて オレは詩を書くのさ 明日にそなえて夜を休む それができない いつも寝ている犬はとても平和 オレは平和に憧れる愛の難民 戦争が起これば 東の空が明るくなる ここまで硝煙の匂いが漂って 来そうなのに 街はあいかわらずのんびりうたた寝 夜中にチャリをこいで きみの家の前を通る そこに立ち止まり 月を探す 月はどこにも見えなくて 商店街の上に 今日の名残り ぼんやり 浮かび 彷徨い 嘆き そのうち すいこまれてしまう あなたの住む場所から 月は見えますか? ピンク黄色オレンジブルー 色 とりどりの 想像の世界 マンションのかげ ネコの親子がひそんでいたっけ あいつらは今どこで? 幸せにしてるといいね 風呂屋の煙突まで 古いほうきに乗って 飛んで そのまま夜空へ 銀河系見上げて 優雅に舞え 歌え 声があるなら あらゆる人が あらゆる場所で あらゆる時を持って ひとつのことを願っている あなたの住む場所から今 月は見えますか? 笑っていて いつか笑っていて 夏が錆びついて 冬が焦げついて ぼくが凍りついてしまっても いつか笑っていて ほしい 星 ワルツ 汚れた部屋の 美しい旋律 生きることを信じ 闇を見つめ 戦い 負けたっていい 太陽 風 青い海 光を求め 遠い果てまで そして 笑っていて 結局ここに戻って来る だれも夢を見れない場所 見渡しても足元には「今」しかない 散らばったそれを拾い集めて オレは詩を書くのさ 明日にそなえて夜を休む それができない いつも寝ている犬はとても平和 オレは平和に憧れる愛の難民 結局ここに戻って来た