意地を張り合ってもすぐに寄り 添えた でも 二人の夜が長く感じられるほど退屈 お前は窓辺にもたれ ぼんやり外を眺めている 部屋のあかりもつけずに ずっと 躊躇いながら姿を見せた月は でも その横顔を浮かび上がらせるほど 明るい 知ってるか 月が海を引き寄せるって 人の気持ちはかわる 潮のように だから 月のせいにしよう お前は潤んだ瞳で 振り向き俺を見つめている グラスに口も付けずに じっと 少しだけ丸みを失った月は でも その泣き顔を美しく見せるほど 眩しい 知ってるか 月が人を狂わせるって 本当かどうかなんて わからない でも 月のせいにしよう 月は少しずつ細くなっていくから 俺たちも少しずつ落ち着いていく 笑ったな 月は また巡ってくるって 二人が素直じゃなくなったら そう 月のせいにしよう