夕闇生い茂る中 さめざめと濡らす雨が 乾いた心を優しく湿らせる なぜかと言えば右手は 確かに濡れてはいるが 左肩は君の右肩と一つ あの頃のふたりはまだ 人目を避けるかのように 傘深くさして足早に街を抜ける さながらふたりのあとを 無言で追い詰めるかのように 長さの違う針が月を招く 嗚呼ふたりこのまま 夜の中に溶けて 誰も知らない言葉を紡ぎたい そうしたら 汗と涙で濡れた 優しいあの場所で 終わらない夢をふたりで見るのさ 曖昧な蜜の味を やらしい仕草で舐めて 凍えた体をナカから温める それでも笑顔の先を 此処じゃない遠いとこへ 置いてきているのは ふたりだけのタブー 嗚呼たとえあなたが 知らない誰かの 腕で言えない夢を見ていても この僕は 霞んだ月を見てさ ふたり変わらない気持ちで いつまでもいると祈るのさ 夢の中では 恥ずかしい歌でもいくらでも歌おう 瞼の向こう 荊のシーツで夢を見てる 夕闇生い茂る中 さめざめと濡らす雨が 夕闇生い茂る中 嗚呼ふたりこのまま 明日の朝日の中 雨上がりの光とキスをしよう いつかは 「そんなこともあったよね」 なんてさ 言いながら ラララ おはようのコーヒーでも飲もうよ