歩き続けよう あん時みたいに なにもかも全部変わっちまったから 君が踊り続けられるように 眺めのいい道じゃなかったね でもだからこそおれら 仲良くなれたんじゃない それから 君が歌を忘れていくように 踏切り台を蹴っていく 砂浜を渡っていく その残り香が この季節にはもうない いい感じの橋の上から 空いた時間に川を見下ろして 残り時間は減っていく これから死ぬまで ブツブツ言いながら歩くおっさんに 君はいつかなれるだろう おれはそこまで届かない 街を歩いていく ロマンチックな街 鼻歌を通り越えてゆけ 勢い良く歩き出せばそのまま 夏がまたやってくる 花なんてもうない 笑い声の残りカスと 思い出に鼻を擦り付ける 線路沿いの道を 消え入りそうなちっぽけさで 誰にも見つからず 強い風の中を すごい風の後を 熱い雨の後を 笑い声を 最後だ これが最後だ 祈り続けよう これからあることは 何もかも全部本当だけど 君が踊り続けられるように あとからあとから 湧いてくるものはそっと避けて 全部たまたまだったね おれだけ 祈るだけ 鷲のように硬くて遠い 君が踊り続けられるように