甘い陽射しに 微熱が残る道は かすかな夏の影 西陽を浴びて走る 洗いざらしのセダン 少しだけ窓開けて あなたが探す 煙草は胸のポケット ふたつのシートに注ぐ 18時5分の風 流れる ステレオの スティーヴィーと ドライバーズ・シートの ハミングが 優しく胸を焦がす 進め!金色に光る 海の向こうへ つなぐ橋を あなたと今駆け抜ける 目を閉じる西の空に ふたつのクラクションで Good-Night 飛んでゆきそうな 胸騒ぎをのせて 走れ 口には出せない 悲しい秘密は どうしたらいいんだろう? あなたの左の手を 思わず握り返した 途切れた会話の隅っこで 何気なしに 近づく 夏の気配を匂う 進め!金色に光る 海の向こうへ ふたりだけの 物語を夢に見る 遠ざかる景色達に ふたつのクラクションで Good-Bye 飛んでゆきそうな 胸騒ぎをのせて やがてこの道は 夏色に染まる街へ 幾千の瞬きは 街の灯り どこまでも続く道を ふたり寄り添って走る 夢に見た はじまりは すぐそこに すぐそこに