さようならを残すだけの 雨の午後のカフェテラス 切れることばを集めては 話す私の目の前で 何も言わず淋しそうに 雨をみていたあの人は まだ あなたの癖も まだ ほほえむ顔も まだ やさしい声も 私に残るのに… 別れたのは何故でしょうか 数えきれない幸せに あの日無理に背中向けて 雨をみていたあの人と 理由(わけ)も告げず後姿 雨の街へ消えて行った 泣いた私をかばうよに 少し見つめるその他は いつも坐る窓の傍で 雨をみていたあの人は あの 安まる胸も あの やさしい腕も あの 楽しい夢も 私のものなのに… 別れたのは何故でしょうか 今も私はわからない さようならも言えずひとり 雨をみていたあの人と