萎えた都会(まち)の高いビルの下 誰も視線(めせん)すら合わせない 生きていくには ああ早すぎて 死んでいくには若すぎるのか 苦しみへと 続くドアを それでも こじ開けて 低い空に雲がゆっくりと 沈んでくる 月曜日の午後 疲れ果てた 鉛色の現実(いま) 体に落ちてくる もがきながら 生きる勇気 失くす前に カッと目を 見開いて バイオレットの空の下 カラスが螺旋状に降りる バイオレットの空の下 悲しみなんてない そう言い聞かせ 街の噂はもう聞き飽きた お前のわがままにも疲れた 砂塵が舞い 雨は降らない 痩せた夏が ああ枯れていく ボードを持つ いくつかの影が 浜辺をひきあげてくる バイオレットの空の下 カラスが螺旋状に降りる バイオレットの空の下 悲しみなんてない そう言い聞かせ