いばらの冠が 哀しみに棘を刺す あなたを恋しがる ジェラシーをつらぬいて 波が竪琴みたい 携帯電話(けいたい)ごしに聴いて あなたの硝子の家 私壊したみたい このまま海の底 沈みたい気分なの 私を消去して 降り注ぐ星の粉 指が触れると 私 生きてる薔薇になれた 生命(いのち)のアルペジオが 身体中を焦がした いばらの冠が この髪にくいこむの あなたへと未だ靡(なび)く 魂を縛るため このまま眠りたい 星の降る桟橋で 夜明けに凍えてる 亡骸を抱きにきて ほら 夏の木漏れ陽がきらきら すみれ探してあなたと垣根ごし 出逢った瞬間 まなざしに吸い込まれた 少女の固い繭(まゆ)を 脱ぎ捨てて 私は 天使の翼拡げる