空が啼いた 蒔いた種は芽吹いた まだ音は響いて、今 もう立ち止まる気はないみたいだ 泣いた日は羽が重くて 二度と飛べはしないと 思い込んでいたのに 太陽を覆い隠していた 傷つきやすい僕らのカーテンは 風が吹いたらゆれて 前髪を撫でていた 変化を告げるサイレンは 目には見えないけど きっと誰もが気づきはじめている そう、確かに 空が啼いた 蒔いた種は芽吹いた まだ音は響いて、今 もう立ち止まる気はないみたいだ 泣いた日は羽が重くて 二度と飛べはしないと 思い込んでいたのに 街を抜けたら並木の匂いがして 時が過ぎることを 無邪気に忘れられる気がした 誰かが部屋の天井に 貼り付けたステッカーは 色褪せながら微笑み続けている そう、あの日も 空が啼いた 描いた明日は滲んで どこか覚束なくて、でも もう手放す気はないからさ 前を睨んで 振り向かないで走る 君の背中に翼が見えているから 空が啼いた 抱いた夢は遠く ただ雲はちぎれゆき もう留まる気もないみたいだ 泣いた日も それを思い出す日も 君と居たこと忘れたりしないから 風を拾って さあ両手伸ばして、今 もう何処までだって 飛んでいけそうさ