真っ赤に熟れてる ほおずき ひとつ あなたの背中に 入れてみた 金襴緞子の 向こうに揺れる 恋路の行方を かすめみる 人目を忍んで こうして二人 手の平合せて 隠れ雲 いつとは知れなや 追手の風に 吹かれて仰いだ 夢桜 花が咲いたよ この世の花が 宵の晴れ間に 見渡すかぎりに どうせ散るなら 浮世の習い うかれうかれて さても天晴に ぽとりと落とした かんざし ひとつ あなたの背中に 戯れて だらりの帯から のぞいた小路 笑った拍子に 片えくぼ 夕暮燃え立つ 二人の影は 墨染め絵模様 恋枕 愛しいあなたの 腕の中で 描いた闇夜に 夢桜 花が咲いたよ この世の花が 問わず語りに 聞かせてやろうか どうせ散るなら 浮世の習い うかれうかれて さても天晴に 花が咲いたよ この世の花が 宵の晴れ間に 見渡すかぎりに どうせ散るなら 浮世の習い うかれうかれて さても天晴に 花が咲いたよ この世の花が 問わず語りに 聞かせてやろうか どうせ散るなら 浮世の習い うかれうかれて さても天晴に