ずぶぬれハツカネズミは 真っ暗な下水を走り抜けて 巡り合った若いワニと 出口目指して並んで歩いた 闇に光る眼におびえ したたる露をすすって 割れたビンに切りつけられ さまよった ある朝がれきの陰から 揺れるカモメの羽 舞い込んだ 潮風の香り追いかければ 目もくらみそうな真っ青な空 もつれる足で走る二匹は うまく見えない目をこすって 痩せた体に 痛いくらいの 太陽を浴びて 祝杯あげるのさ 透明な空気満たした肺 泥水落としたって黒いまま 長い月日を全部忘れ この日この場所からがBirthday 「無理だ」と笑ったやつらに向け ざまあみやがれと笑えば かすむ意識の中で叫ぶ 大好きな台詞 「バクジャラジー!」 並んでさまよった二匹は 下水を抜けて 「バクジャラジー!」