蛹、夢に愛を見れば 孤独が羽化する毎日 半透明 僕のシルエットは いつか空を見たい 「だって…」で紡ぐ物語 この部屋は退屈さ 白い展翅板 君に見せられなかった 「私にとって世界とはこの真っ白な 箱だけを指す言葉だった」 「外に羽ばたきたいなんて気持ちは 自分の環状紋と睨めっこをしたいと 言うようなものだろう」 「部屋から 出られない蛾の話だなんて失礼な」 「この感情につけられる タイトルなんて」 「誰も 持ち合わせてはいないだろう?」 幼虫の頃に見た嘘で 痛みが羽化する毎日 感情で握るピンセットじゃ 壊れちゃう脆さ 「ちょっと…」で満たす幸せが この部屋にありふれている 君は僕のこと どうか、どうか、どうか 忘れないでいて 蛹、夢に愛を見れば 孤独が羽化する毎日 半透明 僕のシルエットは いつか空を見たい 「だって…」で紡ぐ物語 この部屋は退屈さ 白い展翅板 君に見せられなかった