何もかもが 終わったあとの 階段の上を ちぎれとぶ風をみた 花ふぶく ひとひらさえ 何も運べなかった 痛みが傷を流れていく 昼間の音に消されていく声が はじめから どこにもなかったかのように 忘れ去られる 僕らの若ささえ 100万回繰り返す ありふれた塵で 思い出は はるかに遠く でも春雨告げる風の中で 踊るおまえを 思い出せる 春時雨ゆく 時の中で 何もなかったように 夢見てた 明日が終わる 嫌いだった歌が 優しく聴こえる頃 名前を覚え合ったあとで 人は別れていく 僕がつぎこんだ 歌も魂も ふりそそぐ雨も 見返りの金も 君を愛した 心の形すら 誰かと 誰かに似てる でも春雨告げる風の中で 踊るおまえを思い出せる 春時雨ゆく 時の中で 何もなかったように 季節は嵐さえ また繰り返す記憶に遠ざける でも春雨告げる風の中で 踊るおまえを思い出せる 春時雨ゆく 時の中で 何もなかったように