その目には弱さを 幼き優しさを せめて忘れはしない様に 霧立つ朝眩しく その背を祝しているかの様で 未だ添えずにいるのは只、私ばかりね 貴方が撰(すぐ)った誠 今も木漏れ日に想い 揺れる その目には弱さを 幼き優しさを せめて忘れはしない様に 朝な朝な 祈るばかり 嗚呼、未だ行かないで そっとそっと 朝陽を手で覆った 寄り添い慕ってきた その背は何時の間に大きくなって もう私を振り返りはしないと知って 愛し合えた彼の日々 頼りない笑顔はもう居ない その手に在る太刀を 滾らせた正義を どうか強さと呼ばぬ様に 朝な朝な 願うばかり 嗚呼、あの頃の儘(まま) ずっとずっと 青さ残る貴方で… 雲雀(ひばり)は巣立ち飛び立つ 大志を空に描いて 飛び去った… 消えない愛しさを 懐かしい温もりを 此処で紡いでゆくのでしょう ねえ、その目には弱さを 幼き優しさを 決して失くしはしないでよ 朝な朝な 祈ってるよ 嗚呼、嗚呼、行かないで そっとそっと 朝陽が昇って さあ、さあ、手を振るよ 朝陽が濡れてゆく