色あせた永遠に 見入られるように 天色の流線に 小春日の憧憬 朽ち果てたコンクリートに 寄り添える苔 雨樋の融雪に さよならを告げる 風のないひだまりに 腕を伸ばし まどろむように 柔らかに 撫でるように 窓の外に 4月の気配 色あせた永遠に 見入られるように 天色の流線に 小春日の憧憬 風のないひだまりに 腕を伸ばし まどろむように 柔らかに 撫でるように 窓の外に 4月の気配 緩やかに 枯れるように 時を重ね 軋む手足 悲しみに 触れるたび 爽やかな 孤独の世界 あの消えない輝きに 腕を伸ばし ほどく魂 風のない窓際に 不意に薫る 4月の気配