微かに揺らいだように見えたのは わたしの祈りが映した幻影 静かに揺蕩うあなたは 綺麗で 暗闇に咲いている 蒼い…薔薇 仄かに残った ぬくもりの跡を なぞって辿って 心臓(ここ)に刻みたい あなたが笑って 隣にいたこと 決して消えぬ烙印(あざ)のように 「いつか生まれ変わって めぐり会える」 なんて 囁き 遠く響き 木霊さえ遠ざかる 雨に打たれるままに晒されていたい あの日の哀しみが染み渡るように あなたの記憶で身体中満たして 溺れるように眠りたい 微睡むあなたを背中に感じて 確かめあうように そっと触れた日々が わたしの世界のすべて照らしてた 暗闇でようやく出会えた光だった 「誰かを護れるようになりたい」 願ってヘタって…でも、と向かえた 積み重ねた日々 続いてく未来(さき)を 描いていたのに 雨に打たれたままで 立ちすくんでいた あの日の苦しみが狂おしいくらいに あなたの記憶を引き裂いて いっそ、と 暴れる どうか鎮まって 微笑むあなたの笑顔が遠くて 哀しみを瞳に隠していたこと 気づかぬフリすることが 優しさと思ってた 愚かなわたしを 今頃 あなたは… 雨よ 打たれるままに居させてください あの日の哀しみが染み渡るように あなたの記憶を身体中満たして 永遠に刻んでゆく 微笑むあなたの笑顔を抱いて 哀しみを心の深くに添わせて わたしの時間を共に生きていて いつだって そばにいると 信じて 歩いてゆく 感じて あなたの気配を… たまに笑って たまに叱って