波の向こう 蹴り上げて跳んだ 君とゆこう この眼で見たいよ 昨夜見た映画を もう一度見ていた 忘れてしまったまま また裸足の夏を迎える 先を急ぐ 彼には見えない 僕とゆこう しなやかに ムーンライト 追い風が誘う スピード上がってく 見慣れた君の 新しい横顔 ありふれた プライベート・エアポートからは まだ想像もできない 距離をゆく 星が見えれば 僕らは進める 分厚い雲が 割れる夜を待つ 電話越しの声と白んだ世界よ 触れてはいけないと 置き去りの春 告げる虫の音 忘れてしまったなら 僕と思い出そう 雨さえ降らない街で 恋焦がれる景色がある 波の向こう 蹴り上げて跳んだ 君とゆこう この眼で見たいよ