何も無いような白い壁に近づいて 見てみれば無数の棘が咲く 伸ばしきれない腕を見れば巻き 付いて繋がれた錆だらけの鎖 夢の中ならどれほどよかったと頭を 掻きむしって 傷つけては反吐が 出るほどの綺麗事並べた 手にとって見てしまった絶望と 失って気づいてしまった犠牲を 振り解いて微笑んで誤魔化した 隠しきれていない目の奥に映る 死体を 叫んで叫んで叫んで紡いで 吐いた言葉たちが崩れ落ちていく 求めて探して見つけた先に 誰もいない何も無い灰色の空虚 手にとって見てしまった絶望と 失って気づいてしまった犠牲を 振り解いて微笑んで誤魔化した 隠しきれていない目の奥に映る 死体を 生き急いで抱えていたものたちが 軽くなって消え去っていく未来を 振り解いて少しずつ色を足した 隠しきれていない目の奥に映る 自分を