「この気持ちを何と呼ぼう」 しばらく動かない通り雨が 傘の内側、頬を伝う 風の便りが背中をさすれば 平気なフリで顔を上げた 黒い感情は澄んだ白の記憶を 覆い隠してしまうのさ また見えない大きな壁をたてる これ以上踏み込まないでと 何も聴こえない 何も映らない 彷徨う暗闇 出会えた光が どこか恋しい どこか懐かしい ちゃんと覚えている 覚えていたんだ この気持ちをなんと呼ぼう 時よ止まれと願うほど 満たされてゆく 穴の空いた胸の傷跡に 優しい記憶を一つ浮かべたら この気持ちを幸せと呼ぼう あなたの名前を愛と呼ぼう 虫の知らせは いつも突然に ひとり置き去りにしてしまう 素直に孤独を吐き出せたなら 不器用に苦しまず済むのだろう 誰も聴こえない 誰も映らない 戸惑うあなたにかける言葉も 何も分からない 何も歌えない だから 寄り添っていよう 側で笑おう 裸足で地面を噛み締めて 裸であなたを抱きしめた 悲しみは消えちゃくれないな だけど埋めることはできる 命さえあれば あなたさえいれば この気持ちをなんと呼ぼう この気持ちをなんと呼ぼう 時よ止まれと願うほど 満たされてゆく 穴の空いた胸の傷跡に 優しい記憶を一つ浮かべたら この気持ちを幸せと呼ぼう あなたの名前を愛と呼ぼう