ああ、裏の世界では 風は吹かずに 誰かの声だけ遠く響くようで 足がつかない 深い水の中でも なぜだろう 浮かんでいる ここはどこだろう ずっと前に 目にしたような ずっと先を 知っていたような 一切断ち切って 目を覚ますように 一瞬だけの出来事 舌の表面で舐め回す アイスクリーム たちまち溶けていく 並んだ数字の 意味を解き明かす その時が来たら いつまで経っても 答えが出ないこと 考えるのは 今日でやめよう いずれ分かるだろう 君の名前も 二人は必ず夢を見るだろう もしもなんて 存在しなくて そっと目を閉じて 視える世界は もしかして 幻想じゃなくて 裏表なのかな まだまだ残忍な 気持ちが残っている 心の裏面の 傷痕は今 それなりに丁寧に 縫われているけど 舌の表面で舐め回す アイスクリーム たちまち溶けていく いつかの午後を また繰り返している 暗示を見つけて