道路わきに 寄せた車から 心優しい ふりをして きりょう良しだけ 目で追う 物憂げな 男達 波打ち際に 少し つき出した コンクリートのブロックに ぬれた セール ふせながら 夏の終わりを 肌に宿す 台風前の 片瀬の海は なまり色にざわめいて あの日の写真 焼き増ししたよと 手紙をくれた あなたとの これから始まる恋が 本当は 不安だった 避暑地の恋が 正しく実った ためしはないと 言われても 置き去りにした相手が 互いに いるのだから 立ち寄る人の めっきり減った 仲間相手の店にて ストローでつつく グラスの氷は ビードロの音に よく似てる こよみで迎えた秋を 風に感じていた日 風に感じていた日