初心と純との初恋は とうに破れて 夢の中 白い林檎の花びらを 風が散らした あの日から やせても照らせ 三日月よ せめても遠い面影を 吐息を酒にあびせつつ 今宵もきみを また想う ふれて恥じらうくちびるに 熱い涙が流れ込み 永遠の別れの旅立ちを ひとり見送る 影法師 欠けても照らせ 三日月よ 哀れと思え 初恋を 年月重ね 日を送り おさないままの きみに逢う 初心で色づく 恥じらいと 純が邪魔する ためらいが 花の嵐に あそばれて ついに思いも とげぬまま 落ちても照らせ 三日月よ 忘れることの ないように ほろほろ泣いて くちずさむ はるかなきみの 好きな歌 やせても照らせ三日月よ せめても遠い面影を 吐息を酒にあびせつつ 今宵もきみを また想う