夏が近づいたね いつもの帰り道 髪を解(ほど)いて 彼女が呟いた 木漏れ陽の真下に 自転車をねかせて 急な坂道 駆け上がってく 振り向いて ほほえんで 彼女(あなた)は恋してる 眩しくて 眩しくて 思わず目を伏せた 言わないでお願い 恋しい名前を 似合い過ぎる二人を 遠くで見つめてた 待っててねお願い 息が弾んでる 白い靴のかかとを 追いかけながら 深呼吸 石段に座って 町を眺めてると きらめく屋根が 海に見えるね いつまでも いつまでも このままでいたくて どうしても どうしても 言葉にできないの 気がついてお願い 彼が大好きよ 何も知らない笑顔 壊してしまいそう 見ないでねお願い 私の横顔 走る雲を見上げて もう一度だけ 深呼吸 言わないでお願い 恋しい名前を 似合い過ぎる二人を 遠くで見つめてた 待っててねお願い いつかこの場所で 違う恋を彼女(あなた)に 打ち明けられるその日まで